マスターテクニシャン File:11

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笑顔が咲く整備工場を作るパフォーマー 日産プリンス大分販売株式会社 北村 憲宏(きたむら かずひろ)さん ※2012年3月16日時点での所属です

すべての情報が整備につながる

どこにいても、誰と話していても、その場に笑いと明るい雰囲気が広がる。そんなマスターテクニシャン・北村さんの仕事は、整備士を育てることだ。

「故障の中にはマニュアルに載っていないものも、もちろんあります。理論上と実際見たものが違う場合や再現しにくい症状、たとえば"1週間に1回しか出ない音"なんていうものは難しいです。症状を出すための作業が全体の7割以上を占める。経験が必要なので教えるのも難しいですが、逆に再現さえできれば直せるものです。
そこで大事になるのは、お客さまの話。その時の状況を詳しく知る必要があるので、いつ・どこでだけでなく、天気やスピード、一緒に乗っていた人などを詳しく聞き出します。寒い日特有の現象を小春日和の日にテストしても出ない、そんなこともあるんです。

整備に携わる者には、整備のヒントをつかむ方法を編み出していってもらいたい。お医者さんと一緒なんですよ。自分のカラダの不調は自分が一番よく知っている。お客さまのクルマの不具合はお客さまにしかわからないことがある。ですから、お医者さんが一つひとつ丁寧に問診するように、私たちもクルマのドクターとしてお客さまのお話を聞くんです。
整備士は皆、お客さまのクルマを大切にしたいと思っています。たとえば、長年大切に乗られているクルマなら、『これからも私が修理します!』とサポートをお約束する気持ちをお伝えします。整備士のクルマに対する気持ちは、お客さまにクルマをお渡しするときにもっともよく表れるんです。
そして、『ありがとう』と感謝されたときが、この仕事をやっていてよかったと思える一番の瞬間です。整備士ならみんなそうだと思いますよ」

最新技術を伝える使命

最新技術を習得し、店舗に伝えていくのも北村さんの大事な仕事だ。日々進化するクルマに、整備も追い付いていかなければならない。

「新しい技術を最初に覚えるのが私です。お店に帰って、スタッフへ確実に教えていかなければならないという責任を感じますが、最新に触れられることは誇りですね。新型車なら4日間ほどで一気に勉強します。日産リーフのときは、倍以上長い研修がありました。店舗にとっては私が最先端なので、知らないということは許されません。しかも、店舗からの問い合わせは、今困っていることがほとんどなので、スピードが大事。いつでもすぐに答えられるように心がけています。今のクルマは、燃費をよくするための機能がたくさんあるので、教える側も覚える側も大変です」

競争心で成長する

教える機会が多い北村さんは、全国日産サービス技術大会の選手の育成も手がける。自身も2回出場したこの大会への思いは強い。

「サービス技術大会は、経験3年以下の新人整備士と経験12年以下のベテラン整備士、サービスフロントの3名でチームを作って出場します。7年目のときにベテランとして、その後フロントとして、2回のチャンスがありました。私自身もそうだったのですが、サービス技術大会は出場すると変わるんです。自分の中の何かが。大会に出場した人を見ると目の色が違うのがわかりますね。技術を習得するだけでなく、大会に出たプライドが生まれるので、成長するためのいいきっかけになると思います。

『全国日産サービス技術大会』とは、全国の販売会社の中でも、地区予選を勝ち進み、選抜されたサービススタッフが日ごろの成果を競い合う大会

もっと上のレベルへ、という意識はとても大事です。2回目に出場したときは私がチームを組み、経験半年の新人をチームに入れたんです。このときは賭けでしたが、彼の競争心を信じてみっちり鍛えた結果、いい成績を残せました。そして、彼は今も成長を続けている。上を目指す競争心を持って切磋琢磨する整備士がこれからも生まれてくるように頑張りたいと思っています」

資格試験に備えて自習する整備士に、笑いを交えて的確な指導をする。北村さんは、納得の声が出るまで語り続ける。目標に向かう中の苦しい時間も彼のサポートがあれば、乗り越えられるに違いない。

資格取得に励む整備士のサポートをするために、大分県を西へ東へと回っています。レベルアップを続ける彼らが、皆さまをお待ちしております。