
まるで一流ホテルのコンシェルジュのような柔らかな物腰に丁寧な言葉遣い。一つひとつ言葉を選びながら話す千葉日産の武藤さんは、初めて会う人にも大きな安心感を与えてくれる。そんな穏やかな雰囲気とは裏腹に、会社での武藤さんは、千葉日産全店舗の技術を陰から支える縁の下の力持ちだ。
「外からはなかなか見えにくい仕事ですが、本社の技術支援担当として、お店の技術的な部分をバックアップしています。仕事は多岐にわたり、お店のスタッフの教育や研修に始まり、資格取得の支援、国の指定整備事業の運用も担当しています。お店から『このようなクルマは車検を通せるか』というような、クルマの法律に関する質問もよく受けますね。お客さまのご要望のまま、確認をせずに作業をしてしまうことで、逆にお客さまに迷惑をかけてしまうこともある。お店のスタッフは、ご希望を出されたお客さまの気持ちを知っているがゆえに悩むこともあります。そのときには、法律の内容だけではなく、どのようにご説明するといいかというところまでをスタッフに返答するんです」
さらに、技術のスペシャリストとして、お店では解決の難しい技術的なトラブルの相談を一手に引き受ける。
「店舗には長年蓄積されたノウハウがあって、それをもとに整備を行っていますが、それでもどうしても手に負えない問題が生じるときがあります。トラブルの対処法というものは必ずしもマニュアルがあるものではありません。なかなか正解が見つけられない問題は現場のスタッフと共に原因を探って知恵を出し合い、ときにはお客さまへの対応も一緒に行って解決していきます」
千葉日産の51ある店舗から、現場では解決しきれなかった悩みの相談が日々2~3件届くという。武藤さんは、まさに最後の駆け込み寺のような存在。これまでの知恵や経験をフルに生かして、現場をサポートしている。
武藤さんは『日産マスターテクニシャン』の中でも、昨年に改正された「新ハイテクマスター」の資格をいち早く取得したつわものだ。
「資格は若い頃からずっと取り続けてきました。昨年、新しくなった『新ハイテクマスター』は、筆記試験はより総合的な内容になり、さらに整備や接客などの実技試験がプラスされました。より実践に近い形で、能力を試されるものになったのです。私は店舗の整備工場を離れて長くなりましたが、新しい資格ができたからには率先して取得しないと、教えている整備士たちに『頑張って』とは言いにくいですから……。」
超難関資格の取得を、あくまで控えめに話す。しかし、武藤さんの技術に対する思いは、若いころから人一倍強かった。入社7年目には全国の整備工場から精鋭が集う「日産サービス技術大会関東甲信越大会」に出場し、個人でテクニカルアドバイザー1位、チームでも2位を獲得する。テクニカルアドバイザーは、お客さまの隠れたニーズまでつかみ、提案をすることが求められる。整備の技術や知識だけでなく、お客さまの気持ちをくむ能力を請われて、大会の翌年には本社サービス部での教育担当に抜擢。以来、10年以上にわたって、店舗スタッフが資格取得するための教育やサポートをすることになる。
「資格取得はスタッフ個人の励みになります。しかし、けっして自己満足のためだけにするものではありません。資格はお客さまのために使ってこそ、始めて価値が生まれるものだと思うのです。できるだけたくさんのスタッフが資格を取って、お客さまから『それだけの技術のある人にクルマを見てもらうと安心』と言っていただけるのが理想です。資格で技術を証明した整備士が、クルマをすみずみまで見る安心感というものを提供していきたいと思っています」
難しいトラブルばかりを解決する立場にいるからこそ、その難しさもよく知っている。
「本社のサービス部に配属になった頃は、仕事も変わって、自分にとってとても難しい時期でした。そのとき、いろいろな意味で力になってくださったのが、もう退職されてしまったメーカーの技術担当の方です。クルマの技術的なことはもちろん、お客さまへの対応も傍で見ることができました。そこで、お客さまへのお話の仕方や説明の順番など、どのようにすれば満足とご納得をいただけるかということまで、たくさんのことを詳細に学びました。このときの経験が、今の仕事の礎になっていると思います」
これまでのお客さま対応で大切にしてきたことは、常に「誠実」であることだという。
「何か問題が起こったときにはお客さまのお話をよく聞いて、こちらで確認した事実を誠実に伝える。それがすべての基本だと思います。そのうえで、そのときの状況や自分たちの持てる力で10できることがあったら、そのすべてをやり切ること。もちろん10すべてをやっても、結果がうまくいかないこともあります。それでも1つも妥協することなく、すべてをやり尽くしたかどうかということが、お客さまにとっても、自分たちにとっても大切なことなのです」
若いスタッフを指導することもある武藤さん。日産を担う次の世代へ伝えていきたいことは。
「私たちはどんな部署にいても、どんな仕事をしていても、すべては『お客さまに安心しておクルマを使っていただく』ということにつながっています。どこにいようとも常にお客さまのほうを向いて、最善を尽くす。それが一番大切なことだと思っています」
ひたむきに自分の技術を向上させ、その力をお客さまのために最大限に発揮する。武藤さんのこの揺るぎない思いが、千葉日産の技術を陰で支えている。
チバのニッサン千葉日産!!私達が快適なカーライフをサポートいたします。お客さまのご来店を心よりお待ちしております。



